HFSP国際共同研究およびNIH-R01プロジェクトのメンバー
(博士研究員クラス) シンシナティ大学 佐々木 敦朗ラボ
シンシナティ大学の佐々木敦朗ラボでは、HFSP国際共同研究およびNIH-R01プロジェクトを共に進めるメンバーをそれぞれ1名募集しております。
資格:
博士研究員または相当する研究能力を有し、下記のプロジェクトをハンズオフで推進できる力を有すること
HFSPプロジェクト 細胞内エネルギー代謝のダイナミクスと細胞運動・浸潤:
細胞運動中にGTP合成酵素が細胞先導端に集積することを見出しております(Wolfe et al., BBRC, 2019; Front Biol, 2020)。細胞内のエネルギー代謝の部位特異的な制御メカニズムとその生理的な役割について、UKのLaura Machesky博士(アクチン骨格制御・がん浸潤)、名古屋大の髙橋康史博士(走査型イオン伝導顕微鏡)と米国・シンシナティ大の佐々木ラボ(エネルギー代謝)の国際共同研究チームで取り組みます。ここでは、走査型イオン伝導顕微鏡のもつ“触れることなく”膜の硬さやイオン濃度の高速スキャン、精密なミトコンドリアの分取や局所的微量注入“ナノサージェリー”を活かし、細胞運動を新たなレイヤーから分析し細胞の部位特異的な酵素複合体の単離や移植など、現在のテクノロジーの限界突破に挑戦します。がんの転移、免疫細胞のホーミングや神経ネットワーク形成に関する疾患などへの新たな病理メカニズムとなることや、その治療方法開発にもつながると思います。このプロジェクトには、細胞生物学と生化学にバックグランドをもたれる方が適任になります。具体的には顕微鏡ワーク、生化学(結合実験)、変異体作成など遺伝子操作ができる方になります。募集1名、任期3-4年(延長あり)
HFSP関連:
NIH-R01プロジェクト:
GTP代謝を標的とした脳腫瘍治療の開発:NIH-R01の助成を受けたグリオーマ研究を共に進めて頂ける方を1名募集致します。グリオーマで起こるGTP代謝変化を標的とし、放射線治療効果や免疫治療の効果を高め、脳浮腫を改善することがテーマになります。GTP合成の鍵酵素IMPDHは免疫システムにとくに重要でCellCept/MMFといったIMPDH阻害剤が免疫抑制剤として使われております。このプロジェクトはCellCeptのドラッグ・リポジショニングによりグリオーマ治療を狙うトランスレーショナルな研究です。実際に脳腫瘍や脳浮腫の治療に取り組まれている方にマッチするテーマと考えられます。JSTコロナCRESTを日本国内の共同研究チームで受給しており、そこで培われる技術や知識とのシナジー効果も期待できるプロジェクトです。任期3-4年(延長あり)
NIH-R01情報:
CREST情報:
来年度より新しいR01も受給される見込みです。我々が同定したGTPセンサーキナーゼによる生体の糖代謝制御がテーマになります。佐々木が兼任しております慶應義塾先端研@山形とのメンバーともあわせInterdisciplinaryなチームとして研究を進めていただけるものと考えております。学生での留学、博士研究員としての留学、企業からのアプライ、状況にあわせ滞在費や給与などサポート致します。
本ポジションに興味をお持ちの方は、佐々木敦朗まで直接メールにて連絡していただけますようお願いいたします(sasakiao[at]ucmail.uc.edu)。応募される際は、CV(学歴、研究歴、研究業績と指導教官など照会先を含む)と簡単なカバーレターを添えられるようお願いいたします。書類選考の後、候補者の方と面接を行います。
開始日:
2022年12月以降、できるだけ早い時期(応相談)
募集期間:
2022年12月末まで。※採用状況により変更の可能性あり