ボルドーニューロキャンパス・IINS研究所 高橋研究室 ポスドク募集
Bordeaux Neurocampus内のIINS研究所で新しくスタートした高橋チームでは、ポスドク研究員を募集しています。触知覚に関わる皮質活動を細胞『以下』レベルの解像度(subcellular scale)で研究しています。周囲のコンテクスト(注意、予測、事前知識)は、皮質内での感覚情報処理や動物の知覚行動に大きく影響します(contextual modulation)。このプロジェクトでは、感覚情報とコンテクスト情報の統合に関わる細胞内メカニズムを明らかにすることを目指しています。
細胞以下レベルの神経活動を行動中のマウスにおいて記録・制御するため、
- 2光子イメージング(樹状突起、シナプス、軸索)
- 1光子広域イメージング
- In vivo電気生理(パッチクランプ記録)
- 光遺伝学・化学遺伝学操作
- マウスのヒゲを用いた触知覚行動課題
などの技術を組み合わせて研究を行っています。
研究環境:IINS研究所があるBordeaux Neurocampusは、ヨーロッパでも屈指の神経科学コミュニティです。毎年、FENS主催のCAJAL Advanced Neuroscience Trainingコースが開催されており、国内外からトップクラスの研究者たちが集まります。学生も多く非常に活気のあるキャンパスです。PIが所属するIINS研究所は、とくにシナプス機能の研究において分野をリードしてきた研究所です。超解像顕微鏡を含む最先端のイメージング機器を複数備えています(Bordeaux Imaging Center)。Zoomを用いたバーチャル研究室見学も可能ですので、気軽にご相談ください。
周辺環境:ボルドーは世界遺産にも指定されている美しい街です。フランス人が住みたい街のトップにもなっています。歴史的な街並みを残す一方で、若者も多く活気に満ちています。治安は大変良好です。
参考論文:
- Takahashi N, Moberg S, Zolnik TA, Catanese J, Sachdev RNS, Larkum ME, Jaeger D (2021) Thalamic input to motor cortex facilitates goal-directed action initiation. Current Biology 31:1-8
- Doron G, Shin J, Takahashi N, Drüke M, Bocklisch C, Skenderi S, de Mont L, Toumazou M, Ledderose J, Brecht M, Naud R, Larkum ME (2020) Perirhinal input to neocortical layer 1 controls learning. Science 370:eaaz3136
- Takahashi N, Ebner C, Sigl-Glöckner J, Moberg S, Nierwetberg S, Larkum ME (2020) Active dendritic currents gate descending cortical outputs in perception. Nature Neuroscience 23:1277-1285
- Takahashi N, Oertner TG, Hegemann P, Larkum ME (2016) Active cortical dendrites modulate perception. Science 354:1587-1590
- Takahashi N, Kitamura K, Matsuo N, Mayford M, Kano M, Matsuki N, Ikegaya Y (2012) Locally synchronized synaptic inputs. Science 335:353-356
応募資格:
- 神経科学分野で博士取得、もしくは取得見込みの方。
- In vivoイメージング、または in vivo/in vitro電気生理学の技術・実績をもつ方を希望しますが、それらの技術を習得したいという意欲のある方も歓迎します。
- プログラミング(Matlab、Python等)の経験があることが望ましい。
採用時期:
なるべく早い時期を希望しますが、個別の事情に対応します。
給与・待遇など:
給与・待遇は、フランスCNRSのポスドク給与規定に従います。任期は2.5年(PIのグラントより支給)、更新可能です。ポスドク研究員のグラント獲得についてもサポートします。PIは、海外学振、上原記念生命科学財団、Grass FoundationフェローシップやATIP-Avenir、ANR-JCJC等のキャリアディベロプメントグラントに採択された経験があります。フェローシップやグラントの獲得、将来PIとして独立するためのキャリアディベロプメントについて具体的なアドバイスができます。
応募書類:
カバーレター、CV、推薦者2名の連絡先、以上3点をPDFファイルで送付してください。
問い合わせ先:
高橋 直矢(Naoya Takahashi, PhD)
IINS - UMR 5297, Bordeaux Neurocampus
Email:
naoya.takahashi@u-bordeaux.fr
Lab website:
https://takahashilab.org
Institute website:
https://www.iins.u-bordeaux.fr