理研脳神経科学研究センター(CBS) 思考・実行機能研究チーム 研究員募集
募集研究室:
脳神経科学研究センター 思考・実行機能研究チーム (チームリーダー :宮本 健太郎)
1.募集職種・人数:
研究員もしくは特別研究員 3名程度
(研究員)
チーム等の研究課題を実施する。
(特別研究員)
上位職者の育成指導を受けて、チーム等の研究業務を実施する。
原則、博士号取得後5年以内の方を特別研究員、5年を越える方を研究員として採用します。
2.研究室の概要:
わたしたちは日常生活において、たえず変化する環境と人間関係のなかで、未来の行動のための意思決定を繰り返しています。その意思決定をより良いものにするために、自身の思考に対する意識的な評価(メタ認知)と、他者の意図の理解(共感)が欠かせません。当チームは、わたしたちの「自己意識」と「他者への想像力」がどのようにして生み出されるかを、人間を含む霊長類の行動や脳の活動を調べることによって研究しています。実験手法としては、健常ヒト被験者を対象とした認知課題実験・MRI(3T/7T)実験・TMS実験と、マカクサルを対象とした行動実験・MRI(3T/7T)実験・経頭蓋超音波刺激法実験・電気生理学実験・光遺伝学実験等を、各プロジェクトの目標に応じて組み合わせて用います。従来、哲学・心理学・文化人類学等の分野で探求されてきた高次の「こころ」のはたらきを、行動神経生理学・比較進化生物学のアプローチを用いて自然科学的に解明することを目指します。
3.職務内容:
当チームは2021年7月設立の新しい研究室です。
以下の1)~3)のいずれかのプロジェクトに従事して頂きます。
- 健常ヒト被験者およびマカクサルのメタ認知や社会性認知を調べるための認知課題パラダイムの設計、および3T MRIによる脳機能イメージング実験の遂行とデータ解析。TMSや経頭蓋超音波刺激法を用いた脳機能介入実験の遂行(参考: Miyamoto et al., 2021, Neuron, 109(8), pp.1396-1408.e7)。
- 3T/7T MRIを用いた覚醒・麻酔下マカクサルの脳機能イメージング・脳構造イメージングの実験系の構築。脳イメージングを用いたヒトとマカクの「共感」や「メタ認知」の神経ネットワークの比較神経科学的検討と、データ駆動型脳科学の発展を促進するための新しい脳画像解析手法の開発(参考: Miyamoto et al., 2013 Neuron, 77(4), pp.787-799)。
- マカクサルの電気生理学実験・薬理学実験・光遺伝学実験・化学遺伝学実験等の実験系の構築、および行動生理学実験の遂行とデータ解析。メタ認知・社会性・新規性判断・意識・睡眠・メラノプシンと体内時計・覚醒下と麻酔下の神経回路動態の比較などをテーマとした研究を行って頂きます(参考: Miyamoto et al., 2017, Science, 355(6321), pp.188-193; Miyamoto et al., 2018, Neuron, 97(4), pp.980-989.e6)。
4.着任時期:
2021年7月1日以降なるべく早く(応相談)
5.待遇:
理化学研究所規定に準じます。
6.応募締め切り:
候補者決定次第、締め切り
※ 詳細は、下記URLをご確認ください。
https://cbs.riken.jp/jp/careers/20210511_w21039_k.miyamoto_r.html