公開シンポジウム
「胎児期からの脳発達:発達保育実践政策学の追究」開催のお知らせ
【主催】
日本学術会議心理学・教育学委員会
【共催】
東京大学大学院教育学研究科附属 発達保育実践政策学センター
【日時】
令和3年2月8日(月)14:00~16:00
【場所】
オンライン
【参加費】
無料
【定員】
450人
【事前申込み】
【開催趣旨】
世界規模で、就学前の子どもに対するケアや幼児教育のあり方が問い直されてきている。こうした動向の中、日本学術会議第22期大型研究計画に関するマスタープランにおいて教育学分野から申請された「乳児発達保育実践政策学研究教育推進拠点の形成」にもとづき、研究拠点の整備が進み、乳幼児の行動認知と脳機能、保育の実態、保育政策等、多様な視座からの研究が進展している。近年さらに、生涯にわたる健康、疾病、教育等の問題において、人生の最初期である胎児期・新生児期の発達を理解することの重要性が注目されつつある。本公開シンポジウムでは、「胎児期からの脳発達」をテーマとし、医学・生物学分野で研究が進んでいる胎児期からの脳発達に焦点を当て、大脳皮質の発生・発達のプロセスや、早期環境が脳や認知機能の発達に与える影響について議論する。
第1部の講演では、丸山千秋氏(医学総合研究所)が、分子神経生物学の見地から、城所博之氏(名古屋大学)が、小児神経学の見地から、脳の発達に関する話題提供を行う。特に、胎児期の大脳で一時的に増殖し、新生児期に縮退するサブプレートニューロンが、神経回路網の構造と機能の発達において、多様な役割を果たしていることを示す発見が近年なされ、注目を集めている。そうした最新の知見を紹介し、今後の研究を展望する。
第2部のパネルディスカッションでは、両氏に加え、臨床神経心理学が専門の松井三枝氏(金沢大学)、発達脳科学が専門の多賀厳太郎氏(東京大学)が登壇し、脳・認知機能の生涯発達や、その障害についての基礎的・臨床的観点から、多角的に討論する。特に、初期発達を、胎児期の自発的な脳活動を基盤として、環境と相互作用しながら動的に変化していく過程として捉えることで、新たな発達の理論を 追究する。学術分野横断的な討論を通して、より良い発達・保育環境に関する考えを深め、当該研究テーマの意義について社会に提案・発信する場としたい。
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