本会は、機械学習と神経科学の融合の先にある人間レベルの汎用人工知能の実現を目指し、2013年度末からスタートした、野心的な勉強会シリーズです。
この勉強会を通じて、人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者、脳に興味のあるエンジニア、関連分野(神経科学、認知科学等)の研究者間での交流をはかりつつ、こうした研究開発を促進したいと考えております。
今回は4月20日(月)の18時よりオンラインにて開催いたしますので、ご興味のある方は、是非とも以下のサイトにアクセス下さい。
https://wba-meetup.connpass.com/event/172036/
記
テーマ:「汎用AIと共生インタラクション」
日 時: 2020年4月20日(月) 18:00-21:00
場 所: オンライン Zoomウェビナー (アクセス方法は登録者に連絡いたします)
開催趣旨:
我々の日常生活圏にて我々と共生し、我々をサポートすることが汎用AIの活躍が期待される主たる用途の一つである。ここで重要となるのが、人とAIとの間に発生するインタラクションである。インタラクションに関する研究は常にAI研究のメインストリームの一つであり長い歴史を持つ。そして、「人間と情報環境の共生インタラクション基盤技術の創出と展開」と題して、人間・機械・情報環境からなる共生社会におけるインタラクションに関する理解を深め、人間同士から環境全体まで多様な形態でのインタラクションを高度に支援する情報基盤技術の創出と展開を目指す研究テーマが現在、JST
CRESTとしても実施中である。そこで、今回の勉強会は、人と共生するAIの実現に向けた取り組みにおいて、インタラクションという切り口から研究を2件紹介するとともに、共生AIを実現する上での汎用AIの必要性についてパネル討論を行う。
参加申込サイト:
https://wba-meetup.connpass.com/event/172036/
定員あり
【主な内容】
講演1: 栁澤 琢史(大阪大学)
タイトル Brain-Computer interfaceによる脳とAIのインタラクション
概 要 脳信号から様々な知覚認知内容や運動状態などをAIによって推定する脳情報解読技術(Neural Decoding)によって、脳とコンピュータを直接つなぐBrain-Computer Interface(BCI)が実現した。また、脳表脳波を用いたneural decodingにより、人の言語や気分を推定できることが報告されている。さらに、体内埋め込み型脳信号計測技術が実用化され、脳の電気刺激と組み合わされることで、AIが推定した脳情報に応じて脳活動を制御するBrain-chipが、失った脳機能の補填や機能拡張として期待されている。しかし、BCIを介した脳とAIのインタラクションによる脳への影響は明らかではない。本講演では、BCIの現状とAIとのインタラクションについて議論する。
講演2: 今井 倫太(慶應義塾大学)
タイトル ヒューマンエージェントインタラクション:AIとHCIの葛藤
概 要 他者の行動・環境の変化を予測し生存力を高めるために知的能力を身につけてきたのが生物という観点に立つと、他者や環境とのインタラクションを成り立たせている原理・仕組みを考えることは知能研究において重要な位置を占めることが分かる。本講演では、人とインタラクションするエージェント(ロボットやCGキャラクタ)を通して、インタラクションを扱う知的情報処理システムについて考える。特に、人と機械の間のインタラクションを改善する目的で始まった人工知能研究とヒューマンコンピュータインタラクション研究が独自に発展し袂を分かつようになった中で、再度お互いに連携しあう可能性について考える。
【実施体制】
主催: NPO法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
プログラム委員長:栗原 聡
実行委員長:藤井 烈尚
司会:山川 宏
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